MDN 翻訳への私家版イントロダクション

Mozilla Developer Network (MDN、古い略称は MDC とも) の翻訳への参加を考えている方に向けて、個人的に参照する機会の多いページへのリンクをまとめておく。日本語版の翻訳に関連するページは MDC とは - MDN からも参照できるので、より詳しく知りたい人はこちらも参照のこと。私家版なんで、僕のワークフローを元に記述します。

基本的なワークフロー

とりあえず新規翻訳の場合をざっくりと。大規模な翻訳の更新をする場合にも同じようなワークフローを使う。

  1. 翻訳したいページを見つける
  2. 日本語版・英語版の最終更新日を確認
  3. 英語版のページ内コンテンツの編集モードを開き、HTMLソースを表示
  4. HTML ソースを適当なローカルの環境に保存し、英語版の編集モードはそのまま閉じる
  5. MDN 内リンクを日本語版に直したり、日本語訳を行う
  6. 日本語版のページにコミット

僕は翻訳補助ツールなどは使わず、適当なエディタでゴリゴリ直してます。置換機能が使いやすいエディタだと、リンクの置き換えが結構便利。
ちょっとした修正程度であれば、差分を目 diff してちょこっと直す程度の方が絶対的に簡単です。

参照すべきページ

  • MDN 技術ドキュメントの翻訳について - MDN: 翻訳におけるページのリンクの貼り方など、基本的ながら重要な事柄が書いてあるので一度は目を通しておくべき。
  • MDC 用テンプレート - MDN: 本当に良く使う。類似の機能説明として MDC のための独自 CSS クラス - MDN があるけれども、新しく記事を書き起こしたり、中身が古くなってる英語版を書き直すなどのことが無い限りはあんまり使わない。
  • ページごとの編集日時: すでに翻訳されているページの修正を行う場合、差分を確認するために重要になる。

Tips

  • 変更差分のページが見難い場合は、section#content > div.wrapmax-widthをつぶしてやればよい。最近のブラウザなら、開発ツールが付いているので、これを使ってスタイルをその場で書き換えるのが一番楽かもしれない。
  • 訳語に困ったら、ググったり英辞郎したり記者ハンドブックしたり、類似のページや先行翻訳をひたすら参考に探したり、その手の専門家に聞くとか、id:potappo さんに聞くとか、某 MJ の名物エヴァンジェリスト dynamis さんに聞くとかするといいと思います。
  • コミットログは、英語版のどの版を元に訳したのか程度でいいので、ちゃんと書く。これをやるだけで、数か月後の自分や、他に翻訳を試みている誰かが、目 diff の苦行から解放されます。非常に大切です。英語版の更新に追随した場合だけでもいいので書きましょう。
  • 原文・先行訳の尊重はあくまでも原則。基本的には先行訳や原文を尊重すべきだけど、それらが若干間違っている可能性もあるし、原文をそのまま日本語に直訳すると、日本語として奇怪なものになることがしばしばある。個人的には、MDN の翻訳は(技術文書なので)意図を正確に伝えることを重視すべきで、日本語としてどうしてもしっくりこない場合は、しっくりくる表現の日本語を採用するべきだと思います。
  • 文書の改善のために必要な作業 - MDN って役に立つの? いまはどうだかわからない…… ここに投げるよりも、誰かに聞いた方が早いかもしれない。日本語版は機能してないらしい
  • 相談があったら翻訳フォーラムMozilla 翻訳グループに投げると、気づいた人が知恵を絞ってくれたり、適切な相談相手を紹介してくれると思います。

だいたいこんな感じ。potappo さんが近日中に Mozilla Developer Street (modest) に、より公的なイントロダクションを書かれるかもしれないとのことなので、そっちも参照してみると良いと思います。